現代ギガキマ学概論 〜対天狐ビショとナーフ編〜

いつもの戯言

こんにちは。最近うだるような熱気というんですかね、外歩いてるとふらっと喫茶店に吸い込まれてその店の観葉植物にでもなってしまいそうなくらい熱いですよね。そんな熱気の中、ナーフが発表されて憂き目にあったリーダーは冷えっ冷えでしょう。それはさておき今後色々環境が変わりそうなので、予想の部分も入ってくるとは思いますがギガキマ学の講義をしていこうと思います。


今回はナーフもありました天狐について書きますが、獅子も含めたビショ全体についてのプレイングとマリガンは後日書くことにします。



本題


とりあえず今回ナーフを一つ見ていきましょう。


天狐pp4→pp5


何といってもこれですね。環境の害悪こと今回ナーフの目玉。天狐の社が1pp増えるというナーフの憂き目にあいました。

このナーフにより何が変わるのか?

まず愚神→白牙→天狐→内気→レフィーエという最強マナカーブが瓦解しました。で、この天狐ナーフ後にエンハ内気とターンが被るというのがウィッチからするとかなり助かる部分になってくると思います。


とりあえずそれは置いておいて、上記の最強マナカーブをされると大体のリーダーはその時点で破壊されつくしますのでリタイアボタンを押すかと思います。

このムーブの何がイカレてるかというと、6ppレフィーエに合わせて白牙が開いてしまうので盤面が6/6、4/5、4/3が残ってしまいなおかつ何かに6点飛んでくるってとこなんですよね。

で、各リーダーで採用枚数が増えている「セラフ剣」ですが、動きを突き詰めると先手を取ろうと後手を取ろうと6ppで剣を打って天狐を割るには場のフォロワーが無視できないために実質剣では対策ができないということになるわけです。

書いていて思いましたが流石にビショップこれは頭が悪い。マナカーブ通りに動くだけで返しようがないムーブというのは本来カードゲームとして許されていいわけがないのでこのナーフは納得ですね。

ただ、ウィッチならば0握撃やデストロを握っていれば先手なら6ppで返せなくもないです。要求されるハンドの難度を度外視すれば、ですけど。


で、話を戻しますと、内気アルミラのエンハと被るというのはウィッチにするとかなり助かる部分なんです。というのも当たり前の話ですが、手出しの除去を打つしかないウィッチからしてみれば剣や堕天で触れる天狐そのものよりも、潜伏で進化6点飛ばしてくるフォロワーの方が当然辛かったわけです。

これにより剣で天狐を割ることもできずずるずる負け。。。というのが王道の負けパターンだったと思います。

ですが、天狐ビショは打点を天狐に大きく依存しているアーキタイプなので、今後は5ppに天狐を出すか内気を出すかの選択を迫られ今までの最強ムーブが歪むのでかなり動きにくくなったと思われます。

更に、ここは全てのリーダーに言えることでかつ一番天狐にとって厄介なところで、ビショ相手に先手をとったとき必ず返しで安全にエンハ剣が飛ばせるようになります。

天狐ナーフはどのリーダーにおいても実質1t超越が可能みたいなもんってことですね。






今後のビショとその対策



ナーフ後にもあくまで天狐メインのデッキだとして、理想ムーブとして想定されるのは、

愚神→白牙→1アミュ+白牙→天狐→レフィーエという形になってくると思います。この場合6ppでファッティを一応2枚並べられてかつ天狐が置けているので、ナーフ後理想ムーブの落とし所としては充分なところでしょう。


さて、このムーブ、ウィッチ使いの生徒諸君が見てどう思いますか?絶望しましたか?

まあするわけがありませんよね。なんなら6ppまで場にフォロワー出てきてないわけですから、それまでひたすらハンド回して整えられるわけですよ。強いて言うなら、天狐にばかり焦点を当ててきましたが、ビショにはもう一つやっかいなアーキタイプ「獅子ビショ」があるので、マリガンからドロソ全力の握撃余裕キープとかはしづらいかなぁといった感じです。


更に、今の段階でも教会3ヘブンリー3の天狐ビショが存在するように、今後はその形がメジャーになっていくのかなと思っています。

で、今回の講義では獅子は一旦置いておいて、教会を使うビショを相手にするときに気をつけたいことを話していきます。


・教会ハイブリッド、もしくは教会偏重を相手にするとき


教会を使うビショは結構序盤からクロックを刻んでくるタイプが多いです。1教会からスノホワで打点を刻まれるのはかなり厄介ですが、除去を2回も打たないといけないスノホワをまともに相手するのはかなりアホらしいし効率が悪いです。亀を置かれると更に裏返ると厄介なことになりかねないので、対策としては、


「序盤の1/2にはマジックミサイルを撃ち込んで放置」


これが一番効きます。宝石巫女、ロレーナとかなら全然除去してしまって大丈夫なんですが、スノホワに関しては触りたくないので先手2tにオウルや防陣投げられないのなら1点与えて放置しましょう。


序盤の攻防においてはこのくらいで、次は教会を割るタイミングについてです。基本的に教会は序盤に割ることを是としません。なぜなら教会は被ると積極的にキャントリップに回すプレイヤ―が多いため、割らずとも後ろの教会は勝手に向こうが処理してくれるためです。割るための最高のタイミングは?ということですが「ヘブンリーナイトの前ターン」になります。相手としては是非とも7点叩き込みたいはずなので、1ターンヘブンリーがずれ込む確率があがります。

ロイヤルのアーサー前デストロもそうですが、こちらの行動により、致命的な何かを1ターン以上回避するという「相手を動かすプレイング」がウィッチを使う上で非常に大切になってきます。これはどの対面でも必ず意識しなければなりません。

ヘブンリー前デストロキマイラなどももちろん有効です。その場合やつらは疾走なので、守護でリーサルを逃れられる場合でないと2連ヘブンでヘブン状態になる危険があるのでそこのケアはしておいてください。できないのであればハンドを回すべきです。


ただ、話を戻すと天狐とのハイブリッド相手だと中盤のファッティ連打で教会を割るタイミングを見失う可能性がありますので、できるだけ教会が見えつつも白牙や内気などの回復札が見えた瞬間にハイブリッドを疑った方がいいです。守護が立てられるならキープしておいてヘブンリーに繋げ、天狐を割ることを優先すべきですし、守護が立たないor剣が被った場合などは積極的に教会を割りに行っていいです。




・考えうる主な勝利プラン



天狐や教会を相手にする場合ですが、勝利プランとしてはギガキマを通しきるパターンしかないと考えていいでしょう。

中盤にファッティを展開するのは、こちらも相手も同じこと。こちらはファッティを処理するのが比較的簡単で、むこうは処理に進化か剣を使うことを考えれば、ファッティを投げて押しつぶすプランを考えるよりかは、デストロは白牙が解けてこないターンなら上から取られる心配がないので雑に投げてしまっていいと思います。

ただ、ギガキマをなかなか引けなかった場合のサブプランとして、ファッティで押さざるを得ない。そんな場合には必ずファッティは2体以上同時に展開しなければ顔にいけないということを覚えておいてください。これは獅子ビショに対しても効きます。


で、ギガキマのリーサルをより確実にするためのプレイですが、基本ファッティは除去させて動きを阻害するために使うべきだといいましたが1点でもライフが確実に残るのならばファッティ(特に絶望のキマイラ)は8tで吐くことを心がけてください。同時に0握撃を握れていれば99%確実です。


今期のビショはファッティの処理がほんとに不器用なリーダーなので、こちらが持っていくべき形というのは「8t目に展開をさせない」ただそれだけでいいんです。

8tファッティ展開の返しとして考えうるのは、


・お願いフォロワー展開
・粛清
・神父+展開
・愚神+黒ケリュネイア


くらいです。神父が見えている場合はリーサルがずらされる可能性は低くないです。同時に愚神+黒ケリュをされた場合に白牙が解けてくるとこれもまた厄介です。

このいずれに対しても、疾走キマイラでライフを削れていれば、大体問題はありませんが8tデストロとかだと思いのほかリーサルをずらされてしまいます。

こうなってくるとロングゲームに持ち込まれる可能性もありますので、ギガキマを吐かなくてもいいのなら吐かずに育てていくべきですし、複数枚あるのなら一番育っているギガキマを投げて盤面とライフに圧をかけて2枚目を育てていけばいいです。ですが何より、リーサルを取りきれるのが一番いいのは間違いないので、タフネスの一番大きなところを処理すれば勝ち切れるのであれば、盤面を無視してでも握撃を一旦キープしおいて展開なり他で除去するのがいいですね。

小技ですが、進化権が余っているときに0デストロを持っておけばそれも除去として使えます。更にリーサルが取りきれない状況においても9/xと6/6が場に残るので、進化権が残っていないにしろ盤面に圧をかけられるので次のターンから動きやすいためこれも覚えておいてほしいです。






雑感


ビショについては今期パワーがとても高く主要なアーキタイプが2つあるためにマリガンが非常に難しいというのがあります。それについてもある程度理論構築は済ませているのでまた後日記事にします。

多分結構長くなるんで講義の途中に寝てしまう人いると思いますが、できれば気長に繰り返し見て貰って覚えて帰って欲しいところですね。。。


予想の部分も多く、それほど身のない記事になってしまったかもしれませんが、そこは単なる読み物としてひとつ。

ではまた近いうちに。


わしニキ(https://twitter.com/washi53_sv)

現代ギガキマ学概論

はじめの戯言



こんにちは。最近ウィッチについて聞かれることが増えてきまして、自分の中でランクマしながら考えてることをアウトプットしたい気持ちもあったので、


「久々にまともな記事を書くか!!」


といきりたちましてブログ再開しました。今日がフォートナイトのシーズン入れ替わりでなければ、全編書く気でいたのですが、残念なことに僕のps4がアプデを心待ちにしているので今回は基本的なことと対ロイヤルについての記事を書こうかと思います。






レシピの説明



今回プレイングを説明するにあたって、最近使っているレシピを紹介します。

こちらを参考にしてください。



あくまでフィニッシュはギガキマで、中盤の展開や打点の水増し要因として絶キマを2枚採用しています。

最近あまり見ないコールチェインですが、早めに引き込みたいカードが多いこのデッキではかなり重宝するため僕は積極的に採用しています。特に先行2ppで打った時の幸福度の高さは単なる2コスキャントリップとの明確な差ですね。

今期のルーニィが存外仕事のできない女だったのでこのレシピでは不採用に。

レシピに対する掘り下げで色々書きだしたいことが溜まっていますが、今回のギガキマ学概論の趣旨と少し外れるのでそろそろ本題のプレイングに入っていきましょう。今回は対ロイヤルのプレイングを紹介しますが、ミラーを含めた全リーダー分の講義をしますのでサボらず見に来てください。





対ロイヤルのプレイング

・まずはマリガン編


まずはもクソもなくて、ぶっちゃけてしまうと勝率における比重がプレイングよりもマリガンに重きをおいているのでここでほとんどの解説をすることになります。

ロイヤル対面で一番心掛けないといけないことは、今の相手の盤面を放置してシャルロッテとマグナスで破産しないか?というところになります。

逐一、相手のフォロワーを丁寧に潰していき、盤面で押していかなければいけません。

ですがAOEの入っていないこのデッキで馬鹿正直にプレイングしても、必ずアーサーで盤面を取り返されて詰みます。


"相手盤面をとりつつ、展開しつつ、ギガキマも育てておく"


そんな動きをしなければいけません。ご都合だ!と思う人もいるかもしれませんが、そのご都合を出来る限り可能にする方法が存在します。


それは”適切なマリガン”です。


今期のウィッチは大変にマリガンが重要なのですが、割と一貫したマリガンをする人がいなくて正直困惑しています。

ここから必ずテストに出すのでよく聞いておいてください。



まずそもそも、今期のウィッチのマリガンは対戦相手に寄らない一定の指針が存在します。

それは何かというと、”ドロソを引き込むこと”です。

ロイヤルに対してはこれが特に重要で、序盤の盤面処理をある程度無視してでもドロソを引きに行く必要があります。

理由はとても簡単で、ドロソを使用してない場合に間違いなくアーサーの展開を処理しきれないからです。特に先手時のリソースの足りなさは致命的で、対ロイヤルでは先手が不利とかいうよくわからない結論が今期には出ています。

ただ先手後手で少し他の対面とは違うマリガンがあるので後述します。


以上を踏まえて、対ロイヤルで優先すべきカードは以下です。



”最優先カード”


・運命の導き
・マナリアの知識
・ゴーレムアサルト(先手限定)


”優先カード”


・精神統一
・マジックオウル(統一を引けている場合かつ先手のみ)
・知恵の光+ウィンドブラスト(セットで持ったときのみ)
・セラフ剣(後手限定)


”レイズハンド”


・デストロ
・絶キマ
・握撃


上記のカードが引けてないのなら他のカードは全て要らないと思ってください。


では最優先カードから解説していきます。


まず運命の導きですが、プレイヤーが100人いれば105人くらいは必ずキープするカードなのでこれに関しては言及しません。次にマナリアの知識ですが、このカードは1枚で1、2ターン目を補完できる優秀なカードです。序盤の盤面のやり取りで絶対に腐らないのでこれも迷わずキープ。

ゴーレムアサルトは先手時ロイヤル対面で絶大な強さを発揮するカードです。お気づきの方も多いとは思いますが、今期のロイヤルは円卓会議でシャルロッテとマーズを確定でひっぱりたいために突進3/2のクソったれが採用されていないレシピが多いです。ですので、アサルトキープから3tにゴーレムを置くことで必ず1:2の有利交換を取ってくれます。1枚のカードで2枚カードを持っていけるということは実質やっていることは2ドローと変わらない上に顔まで守れて、かつ4tに統一を打つ暇まで貰えるのでキープしない理由は無いでしょう。

補足すると、先手でアサルトを引いているときのみ234tがカバーされているので動きが被る知識は返してドロソを引き込みに行くべきです。


次に優先カードです。

この優先カードと最優先カードの違いは、”他のカードとの兼ね合いでのみキープするorしない場合がある”という点です。

精神統一は少し扱いが難しくて臨機応変に立ち回らないといけないカードなのですが、どちらかといえば後手で引き込みたいカードになります。先手だと同じく優先カードのマジックオウルを引けていれば、もしくは知識で防陣を引けていれば3tの処理が場のフォロワーで出来るので問答無用で3tに打てます。

ですが、相手に先に進化権を使われる都合上、4tマグナス、騎兵が破産パターンなのでマーズは必ず除去しなければいけないカードになります。なので、できれば3tに打ちたいカードではありますが先手時にはあまり無理せずに統一をそもそもマリガンで返すということも多いです。

しかし、後手なら話は別です。多少盤面を無視してでも4tにオウル進化+剣ブラストで盤面を返しやすいので、マーズすら無視して統一を打つことも多いです。

優先カードの下2種は基本的に3tドロソを打ちたいがためのエクスキューズですね。後手なら2コスを叩き潰して3tに繋げますが、セラフ剣は特に先手ではアサルトに勝てる点が何もなく、3t統一と動きが被るので後手以外いらないです。ブラストに関しても大体そんなところです。


最後にレイズハンドです。レイズとはポーカーの用語で「掛け金を釣り上げること」を意味します。つまり、他の2枚が完璧だった場合に序盤を越えて中盤の頑強さを求めに行く押しの一枚になります。

当然、ここは単品で持っていても事故の要因にしかならないカードなのでもちろん基本は返してください。




対ロイヤルのプレイング


基本僕はプレイングよりマリガンの理論構築で完結してると思っているので、特にここで話すことは多くはありません。

いくつかあるとすれば、ロイヤル対面でファッティ(デストロ、絶キマなどの高スタッツフォロワー)を場に出しているときに顔に行くか処理に回るか考える局面は多いと思います。ロイヤル対面の場合はライフに余裕がある場合なら積極的に顔をつめていきライフにも盤面にも圧をかけて、処理を強要するプレイングが有効です。

ですがもちろん、ファッティでワンパンいれた後はほとんどの場合ギガキマが足りるので後のファッティは常に盤面処理に使うことの方が多いです。

どのデッキに対面するときでも心掛けないといけないことは”デストロを置くそのタイミングに意味はあるか?”です。

デストロの7/7というスタッツはアグロ対面で無い限り、そうそう無視できるスタッツではないので何かしらアクションを取る必要を迫れます。つまり、デストロを出せば1ターン貰えるわけです。いうなれば超越。


あらゆる対面においてデストロを最大に活かせるターンはどこか?


を考えることがウィッチを使う上で中盤の核になってきます。そもそもギガキマの9tに繋げることが最大目標のアーキタイプにおいて、1t貰えることの重みは他のデッキの比べ物になりません。

おそらく勝率の出ないプレイヤーはデストロを雑に投げられるタイミングで投げているんだと思います。

ロイヤル対面で言うと、ここまで言えば流石に察しはついたかと思いますが、アーサーの前ターンになりますね。


アーサーが1tずれることで、ハンドを整える時間ももらえますし、先手ならギガキマが追いつくのでここでデストロを投げられれば勝ったも同然です。この理由でロイヤルに有利とさえ思っているのでアイシクルは採用していません。




雑感


初回ということで他対面にも共通することも書いていて記事が、長くなりましたが、ここに書いてある内容を実践するだけでロイヤル戦の勝率はかなりあがると思うので是非熟読して自分のものにしていってください。


久々にPCから書いているんですが、スマホから読まれる方には読みづらい部分もあるかと思いますので、自分でスマホから確認して適宜修正していきます。誤字脱字や質問はツイッターのリプかマシュマロで指摘お願いします。大変申し訳ない。


以後、全リーダー分のマリガンとプレイングガイドの記事を書きますので是非おたのしみに。

では、また近いうちに。

わしニキ(https://twitter.com/washi53_sv)

短編『メタゲーム』

とあるカードショップ某所。

そこには、負けず嫌いの男の子と、大会ではいつも一番になっている女の子がいました。

いつも二番の男の子はある日の大会の後、女の子に顔を赤くして言いました。


『君のデッキは負けたことがないよね。悔しいけど、君のデッキが最強だって認めるよ。だからレシピを教えてくれないか。それでなら君と対等に戦える』


女の子はきょとんと目を丸くした後、含み笑いをしながら答えました。


『・・・最強のデッキ、ね。ところで、あなたはジャンケンで一番強い手はなんだと思うかしら?』

『なんだ藪から棒に。ジャンケンで一番強い手なんてあるわけがない。そんなものがあればジャンケンは成立しない』


くすくすっと女の子は笑いました。


『なんだ、僕が何かおかしいことをいったのか』

『いいえ、あなたのいう通りよ。つまりそういうことなのよ』

『・・・、君の言っている意味がよくわからないのだが』


そう言うと、女の子は朴念仁を見るような目で彼を見て、わざとらしくため息をつきました。

いつも二番の男の子は、自分が馬鹿にされているように感じて少し腹が立ちました。


『つまりね、デッキはジャンケンの手と一緒ってことよ。あなたが最初に言ってたことだけれど、あとは察してよね。全部言っちゃうと身も蓋もないでしょう?』


男の子ははっとしました。


『君のデッキがチョキだとすれば、僕のデッキはパーだったと、君はそういうんだな?』

『まあ、そんなところかしら。それじゃ少し足りないけれどね。付け加えるとすれば、私のデッキはパーだったのよ』

『でも、でもだ。それなら君のデッキがこんなに勝つなんて、それじゃジャンケンになってないんじゃないか?』


また、女の子はくすくすっと笑いました。


『ならジャンケンをしましょう。じゃーんけーんほいっ』


そうして、女の子はパーを。男の子は慌ててグーを出しました。


『また私が勝ったわね。なぜだかわかる?』

『ジャンケンだぞ?そんなの偶然に決まってる』

『確かにそうね。でもこのジャンケン、勝率でいえば、実は私のほうが高かったのよ』

『そんなわけない。ジャンケンはコイントスと同じで互いに勝率は五割のはずだろう』


男の子は必死に否定しようとしましたが、いつも一番の女の子は凛とした面持ちを崩しませんでした。

その態度をみるにつけ、男の子の中の自信という自信が、がらがらと音を立てて瓦解していくのが自分でもわかるのでした。


『ジャンケンってね、チョキの手が一番とっさに出しにくいのよ。だからみんな、突然じゃんけんを挑まれると一番最初はグーかパーを出すの。なら、パーを出せば少なくとも負けることはないわよね?』

『そう言われてみれば、そうかもしれないが』

『つまり、それを知っているあなたと私では、ジャンケンでも勝率に差が出て当然だと思わない?』


確かにその通りだ、と男の子は思いました。


『それはね、カードゲームでも同じことなのよ。私は今ならグーのデッキが多いと見越して、パーのデッキで大会に出てるの。もちろんチョキにもすんなり負けないようにはしてるんだけどね』

『チョキに勝つために、パーのデッキにグーのカードを入れておくってことだな』

『まあそうね、わかってきたじゃない。でも、グーの性質を少なからず持つってことは、それだけパーに弱くなるわけだから、その辺りのバランスってのは重要なのよ』

『バランスか。考えたことがあるようで、論理立てて考えることを避けていたのかもしれないな、僕は』


男の子は初めの質問を思い出して、愚問とはまさにこのことだと思いました。


『それでも、どんなデッキに対しても結局のところ、勝率は決して100%にはならないのよ。ジャンケンで勝率あげても、結局チョキを出す人はいる。運の要素もあるわけ』


女の子は一呼吸置いて、こちらに向き直りました。

そうしていたずらな笑顔で言いました。


『だから、私もあなたに負ける日がいつかくるのでしょうね』


男の子はふと息が詰まるような錯覚を感じました。

しかし、それは決して嫌な感覚ではありませんでした。


『今度の大会ではとっておきのチョキを用意しておくよ。グーもパーも添えてね。』

『楽しみにしているわ♪』